健康な体は健康な食べ物から

健康な野菜は健康な土から育ちます。
人間の体は食べたものでできています。
その観点から言いますと、我々の仕事はみなさんの健康を担っている非常に大切な職業だと自覚しております。
健康な野菜を育てるにはまず土が健康でないと健康な野菜は育ちません。
土の健康管理が我々の仕事の根幹だと考えております。

土の健康

当農園での土の健康管理の方法を紹介いたします。
まずは土壌分析を毎年行います。これは人間でいう健康診断になります。
土の状態を数値で知り、養分の過不足を整えていきます。
大切なのはバランスです。

取り組みとしては炭素の循環を行なっています。
一般的な肥料には炭素は含まれておりません。
炭素は有機物にしか含まれておりません。
野菜が野菜として存在するには炭素は不可欠になります。

当農園では緑肥のすきこみ、ぬか、大豆粕などの有機物の施用、当農園で使用した廃菌床を堆肥化したものなどを施用し、土壌への炭素の還元を行なっております。

理にかなった施肥

野菜の成長を人間の成長に例える事がよくあります。
例えば大根ですと種を蒔いてから概ね9週間程度で収穫になります。
最初の3週間程度は幼児教育が大切な赤ん坊から小学生程度。
4週目、5週目辺りが食べ盛りの中高生。
6週目、7週目辺りが働き盛りの20~30代。
8週目、9週目辺りは脂ののった40~50代。
と言ったところです。
一般的な施肥(野菜にとっての食事)は播種の前に一生分の施肥を行います。
それではまだ小さい子供にカツ丼を食べさせるようなもので、また、食べ盛りの時にはお粥しか残ってないと言ったアンバランスが起きます。
当農園では子供の時は離乳食を与えながら同時に幼児教育はシッカリと行います。
食べ盛りの時には体を作っていくのに十分な食事を供給します。
働き盛りの時には存分に働けるようにフォローしてやり、メタボが気になり始める40代の頃には食事量を減らしていくといった工夫をしております。

省力化と手抜き

コスト削減、省力化はいつの時代でもどんな産業でも必須課題だと思われます。
農業も決して例外ではなく、常に取り組まないといけない課題です。
無駄を省き、効率的に。
昔からやってきたやり方イコール大切なやり方とは限らないですし、かといって、新しい方法が常に正解とも言い切れません。
過去にとらわれず、現状にこだわらず、常に、土にとって、作物にとって、必要かどうかを判断基準にしながら進化していきたいと思っています。

農薬と化学肥料

最近ではこの2つは悪の代名詞のように扱われますが、農薬と化学肥料がなかったら、今日の豊かな食生活は成立していないと思います。
ただ、それらが問題になる要因として、余分に使いすぎる事、それらに頼りすぎている事、間違った使い方をしている事などが考えられます。
当社では農薬や化学肥料の使用は極力抑えて栽培をしておりますが、その使用量を減らす事、あるいは無くす事そのものを目的とはしておりません。
土の健康が維持発展されれば、そこで育つ作物は当然健康な作物となります。
作物が健康に育てば、余分に農薬を散布する必要もなくなると考えております。

消費者の方達との交流

当社では収穫体験等で消費者の方達との交流を積極的に行なっております。
まだ、当社独自での交流のメニューはありませんが、コープさっぽろさんの畑でレストランや農協観光さんの収穫体験ツアーなどで年間数百名の方が来園されます。
まだまだ十分な対応ができているとは言えない状況ですが、機会がありましたら是非農園にも足を運んで頂きたいと思っております。