昨年の夏頃だったと思います。
宮崎県のくしまアオイファームさんが何かのTV番組で紹介されていました。それを何気に見ていて、ふと「農業法人の社長はこうあるべきだな」みたいな感想を抱き、いずれ行ってみたいな、って思っていました。
秋も最後の出荷が大方終った頃です。
やれやれ感が漂いだした中、肥料でお世話になっている雉子谷食品の雉子谷さんが肥料メーカーの方と同行で訪問してくれました。今年の作の状況等の話をしてく中で、ふと、夏のTVの話をしたところ、肥料メーカーの方が「アオイファームさんはお客さんなんで連絡は取れますよ。よかったらご案内いたしましょうか?」
この会話から今回の視察の話は始まりました。
出発までにも幾多の難関がありましたが、他に5名の生産者が参加してくださり8名での強行スケジュールの視察旅行が遂行されました。
*強行だと分かったのは終わってからで、出発前は誰もがウキウキ感を伴って出発致しました
お出迎えにつかまれました。
今回は残念ながら社長がインフルエンザにかかられてしまい、副社長が対応してくださいました。企業訪問は日常業の一環になっているようで、パンフレットやパワポも洗練されております。
この会議室でお話を伺いました
副社長は5年前に商社勤務から転職でアオイファームに入社された方です。そしてとても気さくな方でした。案内の途中でガツガツ質問しても全てにおいて丁寧に答えていただき、挙句の果てには副社長が商社を退職して、アオイファームに転職した経緯まで話していただけました。
人を惹きつける会社なんですよね。
会議室での案内が盛り上がり予定よりも1時間近くオーバーしたにも関わらず、作業場も案内していただけました
右が事務所棟、左が作業棟です。右がサツマイモの中身の色、左がサツマイモの外の色です。
アオイファームさんでは近隣の生産者さんをはじめ、多くの生産者さんと契約して栽培、買取を行われています。そこでキーとなるのがこのコードでの管理です。
生産者さんからサツマイモが届いたらこのコードが発行されますが、このコードが最後まで紐付けされます。
出荷の時のダンボールに貼られるシールについているコードに連動していきます。なので、例えば、10/1に入荷した〇〇さんのサツマイモがいつ冷蔵庫から出され、いつ洗浄され、いつ選果され、その内訳はどうなり、いつ、どのお店に何個出荷された。まで管理できます。
出荷される生産者にとっては透明性が担保され、消費者にとっては安心が担保される仕組みです。
サツマイモの洗浄機です。
選果場です
選果場の中は圧巻でした。入り口と出口は1つづつです。中で選果されて、出荷先毎に分けられて出ていきます。
何もかもはじめて見る光景に驚嘆し、その考え方や工夫に感心し、各作業場で質問している間に、更に時間はオーバーし。
アオイファームさんでの充実した視察を終え、レンタカーに乗り込み、興奮冷めやらぬ車内にて「いやぁ〜素晴らしかったですねぇ〜。宮崎まで来た甲斐ありますねぇ〜。ただ今日はもうお昼を食べる時間がありませんので、このまま次の視察先に向かいます」と静かに告げられたのでありました。
そして、この頃から、もしかしてこのスケジュールはそもそも無理があるんじゃないのか?って誰もが思いはじめたのでありました。